GUIDE

公図と地番参考図とは

法務局の公図(登記所備付地図)と、自治体が作成する地番参考図の正しい違い、それぞれの取得方法、Geonex でのオンライン閲覧手順までをまとめました。

定義の整理:公図・地番参考図・Geonex

公図(登記所備付地図)とは

「公図」とは、法務局(登記所)に備え付けられている地図の通称です。法的には不動産登記法 第 14 条 第 1 項に基づく地図(いわゆる「14 条地図」)と、それに準ずる図面(いわゆる「旧 17 条地図」)の総称として使われます。 作成・管理しているのは国(法務局)で、登記申請や境界確認の際に参照される公的図面です。

地番参考図とは

「地番参考図」とは、各市区町村(自治体)が固定資産税の課税業務などのために独自に作成・管理している地番の位置確認用の図面のことです。自治体によって「地番参考図」「課税地番図」「字図」など呼称や提供形式が異なる場合があります。 原典としては法務局の公図を参照しつつ、自治体独自の航空写真・現地調査結果・過去の測量成果などを組み合わせて整備されています。

つまり、「公図」と「地番参考図」は作成主体(国 / 自治体)が異なる別の図面体系です。本記事冒頭の見出しのとおり、両者を混同せずに整理した上で、それぞれの取得方法を案内します。

Geonex の位置づけ

Geonex は、法務省が一般公開している「登記所備付地図データ」(公図のデジタル XML データ)を加工し、ブラウザ上で地番をオンライン閲覧できるようにした民間サービスです。
出典:「登記所備付地図データ」(法務省, G空間情報センター 提供)を Geonex が加工して使用。

したがって Geonex で表示・出力しているのは法務省公開の登記所備付地図データ(公図のオンライン版に相当するもの)であり、自治体が作成する「地番参考図」そのものではありません。 ただし、Web 検索の現場では「地番参考図」が「地番の位置を確認できる図面」の通称として使われることが多いため、本記事では検索利便性に配慮し、公図・地番参考図・Geonex の 3 者を並列に整理して紹介しています。

公図・地番参考図・Geonex の違い

項目公図(登記所備付地図)地番参考図(自治体)Geonex(当サービス)
作成・管理法務局(国)各市区町村(自治体)Geonex(民間サービス)
法的位置づけ不動産登記法 第 14 条 第 1 項の地図、および地図に準ずる図面自治体の課税業務等のための内部資料登記所備付地図データ(法務省公開 XML)の閲覧・出力ツール
原典・出典法務局保管の原本公図を参照しつつ自治体独自の情報を統合「登記所備付地図データ」(法務省, G空間情報センター 提供)を加工して使用
取得・閲覧法務局窓口/登記情報提供サービス(ログイン)未登録の場合はこちら各市区町村の資産税課窓口、自治体 Web サイト(提供有無は自治体による)Geonex マップ で無料閲覧
用途登記申請、境界確認のための公式照合自治体内部の課税業務、住民への参考提供事前調査、地番の位置確認、隣地抽出、CAD への取り込み
更新タイミング請求時点で法務局が保有する最新情報を取得自治体ごとの更新サイクルに依存法務省 G空間情報センターの公開更新(おおむね年 1 回)に合わせて反映
料金1 件あたり数百円の手数料自治体ごとに異なる(無料公開・有料・閲覧のみなど)無料公開(一部出力機能は今後有料化予定)
形式紙、PDF紙、PDF、自治体により Web 公開Web、SIMA、DXF、PDF、CSV

実務では、登記申請や境界確認の正式照合では公図を、事前の位置確認や CAD 取り込みでは登記所備付地図データのオンライン閲覧(Geonex 等)を、自治体内の課税業務関連では地番参考図を、と用途に応じて使い分けるのが一般的です。

図面の見方(共通の構成要素)

公図・地番参考図・Geonex のいずれも、土地の境界(筆界)で区切られた多角形と、各多角形の中央に書かれた地番(例: 12-3)で構成されています。読み取りに必要な共通要素は次の通りです。

  • 地番: 各筆を識別する番号。「○○町 12 番 3」のように所在(町名・大字など)と組み合わせて土地を特定します。
  • 筆界: 隣接する土地との境界線。図面上では多角形の辺として表現されます。
  • 縮尺: 図面の縮小率。1/500、1/1,000、1/2,500 などが代表的です。距離感を把握するために確認します。
  • 方位: 通常は上が北。図面の方位記号で確認します。
  • 図郭: 1 枚の図面が表す範囲の枠線。広域を見るときは隣接図郭をつなげる必要があります。

各図面の正式な取得・閲覧方法

① 公図(登記所備付地図)を取得する

公図は法務局が管理する図面で、入手経路は以下の 2 つです。請求時点で法務局が保有する最新情報を取得できるため、分筆・合筆など直近の変動が反映された状態を確認したい場合は、この経路が確実です。

② 自治体の地番参考図を取得する

自治体が作成する地番参考図は、市区町村ごとに窓口と提供形式が異なります。

  • 市区町村の資産税課(固定資産税課)の窓口: 自治体によって「地番参考図」「課税地番図」「字図」などの呼称で提供されています。提供の可否・手数料・閲覧形式は自治体ごとに異なるため、各市区町村に直接ご確認ください。
  • 自治体の Web サイト: 一部の市区町村は「地番参考図」「地番図」「都市計画図 + 地番」を地理情報システム(GIS)として Web 公開しています。「○○市 地番参考図」等で検索してください。

③ Geonex で登記所備付地図データをオンライン閲覧する

事前調査・位置確認の段階で、公図(登記所備付地図)データを素早く確認したい場合は Geonex のマップ から無料で閲覧できます。 全国 47 都道府県・約 2.38 億筆の地番を表示し、地番をクリックすれば所在・面積・隣接関係を確認でき、検索バーから地番を直接指定することも可能です。

Geonex で表示しているデータの出典:「登記所備付地図データ」(法務省, G空間情報センター 提供)。同データは G空間情報センターからおおむね年 1 回公開更新されるサイクルに合わせて Geonex にも反映されます。 分筆・合筆などの直近の変動が反映された最新情報が必要な場合や、登記申請等の正式な手続きに用いる場合は、①の経路で公図そのものを取得してください。

Geonex からの出力(SIMA / DXF / PDF / CSV)

Geonex で表示している登記所備付地図データは、選択して各種ファイル形式でダウンロードできます。CAD への取込や社内資料への貼り付けに利用可能です。

  • SIMA 形式 (.sim): 測量 CAD(TREND ONE 等)の標準フォーマット。座標系・図根点・点名を含めて出力できます。
  • DXF 形式 (.dxf): AutoCAD / JW-CAD 互換。筆ポリゴンと地番テキストを CAD レイヤーに分けて出力。
  • PDF 形式: 報告書・打合せ資料向け。方位マーク・縮尺・注釈付きで A3 / A4 用紙サイズに整形して出力可能。
  • CSV 形式: 選択した地番の所在・面積・座標値の一覧。Excel での集計・請求書作成に。

出典表記:「登記所備付地図データ」(法務省, G空間情報センター 提供)を Geonex が加工して使用。

Geonex で地番から検索する

住所や地名から地番を絞り込むには、Geonex マップ上部の検索バーが利用できます。「市区町村名 + 地区名 + 地番」のいずれかを入力すれば候補が一覧表示されます。

  • 例: 「相馬市 中村 12-3」「田村市 船引町 124」のように所在と地番を一気に入力
  • 住所からの逆引きにも対応。ランドマーク名(例: 「東京タワー」)からの絞り込みも可能
  • 都道府県 → 市区町村 → 地区 → 小区域 の階層ドリルダウンで一覧から選ぶこともできます

マップを開いて試す →

市区町村ページから登記所備付地図データを見る

主要市区町村のページ(各都道府県の代表市区町村 1 件ずつ)から該当地域の登記所備付地図データへジャンプできます。 すべての対応市区町村は 対応地域一覧 から確認できます。